ピッチピッチチャップチャップランランラン

2018.09.24 Monday

 

展覧会が終わってから行かなくてはいけないと思っていた場所の一つ。叔父のいる特養。夏の終わりに。

言い訳をさせてもらえるのなら、叔父のいる特養は駅から少し距離があり、ずっと上り坂で真夏にそこへ行くのは厳しいとか自分の中で行かない理油をいろいろ見つけて。

前回行った時、一緒に食べようと思って持っていったショートケーキを二人で一緒に美味しく食べて、その後に叔父の口に残ったクリームを拭こうか拭かまいか迷い、叔父に渡したティッシュを叔父が食べようとした時に感じた感情。

叔父に異食が始まっていたことがショックなわけではなく、判断できなかった自分に。慌てて叔父の手を掴み口の中を確認してしまったけれど、叔父としたらさっきまでと同じ食べ物にしか思っていなかったんだろうなって。だから誤りは私の方でとか、帰り道いろいろ考えて混乱してしまったのだけど。どうすればよかったんだろうって。で、そこから何ヶ月かぶりに叔父に会いに。

叔父は一人だけ半袖を着て(ご機嫌斜めで長袖を着てっくれなかったと職員さん)そっと私の前に長袖を置いて。私からも着替えをしてもらおうと、服に袖を通してもらったけれど、叔父は着替える途中で長袖を着ることを拒否。

その場の中ではとっても若い叔父。本当に寒くないのかもしれないし、叔父の中で理由があって拒否しているのかもわからないし、でもずっとクーラーのかかり続ける部屋の中で体を冷やさないでほしいなと長袖を着てほしいなという思いもあり。

思いの中に正しさなんてないと、ここずっと思うのです。だから何がよいのかは正直わからない。ただ、叔父の中で長袖は着たくないということだけしかわからない。

久々に会った叔父は、自分のフルネームを繰り返し念仏のように唱え。だいぶ前から叔父は自分の名前を繰り返し口にしているのですが、私は最初、叔父が自分の名前を繰り返し声にしていることに気づかず、なんか念仏でも唱えてるの?と聞いてしまったのですが、いつも接する職員さんが「はい。矢部⚪︎⚪︎さんですね」と応答してくださり、あ!叔父は自分の名前を言い続けているんだと気づいて。

久々に会ったら、自分の名前と童謡の「雨ふり」の「ピッチピッチチャップチャップランランラン」と「月」の「まるいまるいまんまるいお盆のような月が」のこの3つのフレーズをずっと繰り返し言い続けていたのですが、なんかそれでも叔父は今元気なんだなと思えて。

いつも会う職員さんに、叔父は元気そうですねって聞いたら、元気ですよと笑いながら答えてくださり。

たぶん、普通の元気や健康というところからはとても遠いかもしれない叔父の今の現状ですが、それでも私には叔父が今、元気に思えたのです。