KaoRiさんへ

2018.04.11 Wednesday

KaoRiさんという、長年アラーキーこと、写真家の荒木経惟さんのモデルを務めていた、ダンサーの女性が書いた文章を読みました。

 

「その知識、本当に正しいですか?」  KaoRi

 

昔、何度かKaoRiさんにお会いしたことがあり、その時私自身も「アラーキーのミューズだ!」と心の中で思っていたし、アラーキーのミューズだからKaoRiさんに特別な価値があると思っていたのかもしれません。

でも今ならはっきりと言えます。誰かの何かだから、その人に価値があるわけではなく、その人はその人自身で大切な存在なんだと。

KaoRiさんの文章を読んですぐに思ったのは、自分もこんなふうに今まで撮らしてもらった被写体の人たちを傷つけてきたのではないかと。

だから、このことについて書くことは、「自分のことを棚にあげて」という思いもあり、思わず沈黙してしまいそうになります。

私自身も、前から後ろから刺され、いつか泣きながら謝る日がくるのかもしれません。

それでも、荒木さんがKaoRiさんに対して今までしてきた酷い行いを心から彼女に謝ってほしいという思いがあります。

勇気を出して改善を求める訴えをしたKaoRiさんに、反対に脅迫に近い形で自分のすることに何も言わないというようなサインをさせてしまったこと。

嫌ならサインをしなければいいという人もいるかもしれませんが、KaoRiさんはサインをした自分をもう充分すぎるほど責めて、でもやっぱりおかしいことに声をあげようと勇気を振り絞ったのではないでしょうか。

KaoRiさんの書いた文章を読んでいると、苦しみの中にあっても、本来KaoRiさんが持っているしなやかさや美しさ、優しさや希望というようなものの手綱をぎゅっと握って離さない、強い意志を感じます。

そしてこの文章は告発と共に、これからの未来、KaoRiさんがどんなふうに生きていきたいのかというメッセージにも思えました。

 

だから、小さな片隅からですが、これからのKaoRiさんにエールを送りたいと思います。

 

 

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